本漆などの伝統的な金継ぎセットが料金に含まれる、3日間の金継ぎワークショップ。
JCEでは毎年、京都の漆芸家、日置美緒さんによる金継ぎワークショップを開催してきました。今年は残念ながら、美緒さんに日本からお越しいただくことが叶いませんでした。
今年はオランダ在住の陶芸作家シルク陽子さんによる新しいテーマの金継ぎワークショップ、題して「器好きのための金継ぎワークショップ」を開催いたします。
陽子さんは2010年以来、ライデンのアトリエにて陶芸教室を運営し、多くの方々に陶芸を教えています。日本の伝統的な技術を踏襲しつつ、オランダで手に入る道具や材料も使用した金継ぎが学べ、
本ワークショップで、金継ぎの基礎的なステップを教わりながら、お気に入りの器が美しく食にも安全に生まれ変わるチャンスです!
シルク陽子さんの「器好きのための金継ぎワークショップ」では・・・
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金継ぎによりお気に入りの器が美しく、食器としても安全にお使いいただけるよう修復が可能
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料金には京都の伝統的で自然素材の金継ぎセットが含まれています
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オランダで手に入る道具での金継ぎも学べ、今後に役立ちます
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本格的で伝統的な金継ぎを学ぶ前の、金継ぎの基礎を学び体験できます
※本格的で伝統的な金継ぎや、漆や漆器についての知識を重視した金継ぎは、日置美緒さんによるワークショップがオススメです。次回の美緒さんのワークショップ開催を待つ、または京都にて美緒さんのアトリエひふみにて金継ぎワークショップを受講するかのどちらかとなります。
– シルク陽子さんによる器好きのための金継ぎワークショップ
日時:
第1日目:2019年10月6日(日)14:00 〜16:00
第2日目:2019年10月17日(木)19:00〜21:00
第3日目:2019年10月20日(日)14:00 〜16:00
*金継ぎによる器の破損の修繕には上記3日間全日の参加が必須です。上記日程全日参加が可能でない方はワークショップにご参加いただけません。予めご了承ください。
開催地: Haagweg 4 C11, 2311AA Leiden
参加費: 305ユーロ (税金、金継ぎキット込)
金継セット内容:
弁柄漆 50g、生漆 50g、金粉 0.4g、真綿、砥之粉、地之粉、木粉、濾し紙 10枚、筆
最小・最大催行人数:最小5人、最大8人
キャンセル代(参加費支払い後のキャンセル):
ワークショップ当日〜3日前:100%
ワークショップ4日前〜1週間前:80%
ワークショップ1週間前〜2週間前:30%
ワークショップ2週間〜3週間前:10%
ご注意(お申し込み前にお読みください):
・ワークショップにはエプロンと作業しやすい薄手手袋、
・3日目終了後は、漆の硬化のため器はシルク陽子さんのアトリエにて保管、
・漆でかぶれる方がいます。漆の使用上の注意はワークショップでアドバイスしますが、かぶれた際にはJCEで責任は負いかねます。ご自身で作業しやすい薄手手袋をご持参ください。
・お申込み後、請求書をお送りしますので参加費をお振り込みいただきます。お申込み後参加費を振り込まず連絡なしでキャンセルされる方がおり、大変困っております。お申し込みの取り消しの際には速やかにご連絡ください。
– 本ワークショップについて
修繕のタイプ
本ワークショップでは、にゅう・ひび、ほつれ・欠け、2、3片の割れでの破損の器の、金継ぎでの修繕が可能です。
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にゅう・ひび | 割れ | ほつれ・欠け |
本ワークショップで修繕可能な器の目安
上記3タイプの破損による器で、破損の形状や状態がシンプルなもの。器2個までが全3回のワークショップにて修復可能です。器が3片以上に割れている、破片部で喪失している部分が大きい器は、本ワークショップでの修繕に不向きです。
ワークショップの作業ステップ
第1日
金継の工程の説明>クリーニング>漆を塗る>接着、欠けの埋め>
第2日目
クリーニング・やすり>漆を塗る>凹みの埋め>
第3日目
クリーニング・やすり>漆を塗る>漆を表面に塗る>金粉を撒く>
– 講師について
シルク陽子:2010年以来ライデンの自身のアトリエにて陶芸教室を開催。炻器(せっき、ストーンウェア)と磁器に特化し、食の安全性を考慮した自作の釉薬を用いた、自身の経験と研究がふんだんに盛り込まれた陶芸クラスは国際的な多くの生徒に人気。
– 金継ぎについて
金継ぎとは?
金継ぎ(きんつぎ)は、割れや欠け、ヒビなどの陶磁器の破損部分を漆によって接着し、金などの金属粉で装飾して仕上げる修復技法である。金繕い(きんつくろい)とも言う。 (Wikipedia)
漆とは?
ウルシ科のウルシノキやブラックツリーから採取した樹液を加工した、ウルシオールを主成分とする天然樹脂塗料。塗料とし、漆工などに利用されるほか、接着剤としても利用される。室と呼ばれる20度の室温に70%の湿度の場所に入れられることで乾燥する。空気中の水蒸気が持つ酸素を用い、生漆に含まれる酵素の触媒作用によって常温で重合する酵素酸化、および空気中の酸素による自動酸化により硬化する。
金継ぎの歴史
日本列島における漆の利用は縄文時代から開始され、平安時代 (794-1185) には金粉や銀粉を使った蒔絵の技術が発達、16、17世紀には茶の湯文化の普及とともに金継ぎも発展、芸術的な価値が見いだされるようになる。