小・中学生スタディツアーinオランダ

1.長崎県東彼杵町から、オランダへ。

長崎県東彼杵町の小・中学生計8名が、2017年8月末にオランダ、そしてライデンを訪れました。

東彼杵町は、オランダ東インド会社の医師として来日したシーボルトが、江戸参府の際に長崎街道の沿いの宿場町として当時栄えていた東彼杵の風景を、お抱え絵師である川原慶賀が絵画として残しており、今もこの絵やその背景は東彼杵の町民に語り継がれています。

この旅行では、東彼杵町の子供達が、東彼杵の歴史に触れ、また国際的な視野を持つ若者に育つよう、歴史的つながりのあるオランダの人々や文化に触れることを目的とした国際交流ツアーです。JCEでは、MONO JAPANの開催をきっかけに交流が生まれた東彼杵と、日蘭文化交流の中心地であるライデンの架け橋となる、ツアー・プログラム作りをお手伝いしました。

生徒は、ヨーロッパ最古の大学で、日本語学科のあるライデン大学を訪問、ランチを共にし、また、シーボルトの博物館「シーボルトハウス」を訪問しました。そして、旅の一番の目的であるオランダ民族学博物館へ、シーボルトのお抱え絵師である川原慶賀の原画を鑑賞に行きました。同博物館で開催中のクールジャパン展も見学し、子供達は日本のゲームを楽しみました。

 

2.午前中はライデン大学の日本語学科学生と懇親会

ライデン大学の日本語学科学生は、多くが在学中に長崎に留学などで来日し、長崎との縁が非常に深い学生たちです。交流会では、東彼杵の小・中学生がライデン大学学生と対面し、お互いの国についてのプレゼンテーショーンを行いました。また、東彼杵の生徒達は、東彼杵音頭を披露し、ライデンの学生たちと楽しく踊りました。

東彼杵町の生徒達が、東彼杵音頭を披露している様子。

 

 

 

 

3.日蘭学生達とが一緒にランチ

ランチでは、東彼杵の小・中学生が町の名産品である彼杵茶をオランダ人学生のために淹れる。

ライチタイムは学校の両生徒たちは食堂へ移動し、食事を共にしました。そこでは、東彼杵の生徒達は、東彼杵の名産品の彼杵茶をオランダ人学生に振る舞い、楽しい時間を過ごしました。その後は、大学の校舎を見学し、生徒たちは来たる大学生活を、想像したようでした。

 

4.シーボルトハウスの見学

午後はライデン内にあるシーボルトハウスを訪れました。日本から戻ってシーボルトの邸宅であったこの建物は現在博物館となり、シーボルトが診察をした後のお礼として受け取った様々な贈り物の展示や、シーボルトが収集した日用品や浮世絵、工芸品、模型、生物標本や多くの絵画など、様々な民俗的なコレクションを見ることができます。東彼杵町の生徒たちは、同博物館日本人スタッフの方から詳しい案内を受け、シーボルトについてより深く知る機会となりました。

↓シーボルトハウスについてのリンク↓http://www.sieboldhuis.org/


 
  
 
5.オランダ民族学博物館に鑑賞!

東彼杵の学生たちは、その後オランダ民族学博物館を訪問しました。この博物館にはオランダ東インド会社の歴代のオランダ商館長など、出島に派遣された人々が日本より持ち帰った様々な品々や書物、絵画、工芸品などが所蔵されています。特に川原慶賀は出島出入り絵師であったため、彼の多くの絵画はオランダに残されており、東彼杵の風景画も、これまで東彼杵兆民の多くは原画を見たことがありませんでした。

今回の旅の最大の目的が、この川原慶賀の原画の鑑賞です。民族学博物館のオランダ人学芸員さんが堪能な日本語で川原慶賀や当時の歴史背景について説明してくれました。また慶賀の絵を参考に、オランダ人がエッチングで彼杵の風景を模写した作品も一緒に鑑賞しました。これはシーボルトの本の挿絵として使用されるために作られたものです。

 

6.クールジャパン展

その後生徒たちは、同博物館で現在行われているクール・ジャパン展も見学しました。現在オランダで非常に注目されている展示会を、東彼杵の学生たちも非常に楽しみにしていました。クール・ジャパン展は、日本文化の、サブカルチャーの代表ともいえる、漫画やアニメなどが世界でどのように親しまれているか、また現代の文化の源流を、同博物館の歴史的な所蔵物に見つけるという、過去と現代の文化のつながりを示唆する意欲的な展示会です。東彼杵の学生たちも現代っ子。すぐにゲームが設置されている場所まで駆けつけ、つかの間をゲームをすることで大いに楽しみました。

 

↓オランダ民族博物館・クールジャパン展についてのリンク↓

https://volkenkunde.nl/

 

最後に

ライデン見学の1日を終え、そのままスキポール空港から帰路に着く学生たち。この日の忙しいスケジュールの中で、とても心に残ったのはやはりライデン大学の学生たちと話ができたことだったそうです。

人と人とが出会う体験は、多くの人にとって大きな印象を残します。今回の東彼杵の子供達が、この生の体験を生かして、今後の彼らの人生を切り開いていくヒントとなったり、美しく独特な伝統の残る東彼杵の町が、新しい未来のビジョンを描く機会になることを、JCEは切に願っています。